
学ぶとはどのようなことなのでしょうか
大学入試のシステムが大きく変更されます。これまでの日本の学力観は通用しない時代がくるでしょう。具体的な変更内容は様々な場所で話されているのでボクはどうすることがこれから大人になっていく小学生のためになるのかを考えたいと思います。
「中学入試をする意味」というカテゴリで考えていきたいと思います。
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2002年に東大で出題された問題
「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」
ボクはコテコテの文系なので高度な数学の知識はありません。しかしこの問題は小学生のの知識を持っていれば解答することが可能です。この問題が今必要とされる学力観を象徴しているように思います。
最近「生き字引」という言葉を聞かなくなりました。若い人は知らないかもしれません。昔は賢いとされる人への褒め言葉でした。あの人は生き字引だからわからないことを聞けばなんでも答えてくれる。確かに今も様々なことに対して知識を持つ人は素晴らしいですし、有能な人間です。
しかし単純に「知っている」ということだけではインターネットの検索システムの方が圧倒的に速く、情報量も桁違いです。インターネットが……AIが……などと言う話をしようとは思っていません。ただ、今一度人間が本来持つべき学力とはなんなのかを考えてみようと思います。学ぶとはどのようなことなのでしょうか。そこに中学入試をする意味の答えがあるからです。
ボクの中学入試
ボクは東京で中学入試に携わる仕事をしています。いわゆるプロ家庭教師という職業です。
中学入試は国立一本で勝負し抽選落ち。今でも稀にありますが当時は国立中学はまずくじ引きという原始的な方法で抽選があり、当たって初めてテストを受けることができました。
山盛りの封筒から一つを選ぶ。中学校の先生にそれを渡し先生が開封。真っ白だとハズレ。
はい。ボクの封筒の中身は真っ白でした。
それなりに成績も良く、テストを受けることが出来ればほぼ合格という状況だったので、小六で世の中斜に見るくらいは早熟だったボクでもさすがにへこみました。家庭の事情を考えると私立中学入試という選択肢はありませんでした。
親は行きたければ受けなさいと言ってはくれましたが、そんなことをしたらこの人たちは確実に自分の生活を切りつめる。想像するだけで苦痛でした。ボクは迷わず公立中学進学を選択します。
昭和のバブル期の中学生。お約束の街道まっしぐらです。アレですね。太いズボンに派手な裏地の学ラン。これ以上は書かなくてもおわかりでしょう。成績はあっという間に転落です。中学受験のためにした勉強の貯金は一年と持ちませんでした。
中学二年になる頃には学力は落ちていた
中学二年になる頃には公立中学の定期テストで30点が精いっぱいの状態まで学力は落ちていました。三年になる時に転機が訪れます。
生活指導の体育教師の言葉。
「お前みたいなやつが行く高校なんてない。新入生代表で挨拶までしたような人間がこんなどうしようもないやつになるなんて思いもしなかった」
はぁ???小学生の時偏差値70あった人間なめんなよ!って感じです。
今思うと調子こきすぎだったんですよね。やらなきゃ勉強はできるわけがない。それでも自分の能力ならどうにでもなるって勘違いしてました。
早速受けに行きました。高校入試では当時トップの進学塾Kです。英数国と受けて英語0点、数学0点、国語95点。100点満点のテストです。速攻で塾に呼ばれ面談です。塾講師の第一声は「お前中学受験組か?その時の偏差値言え」でした。そこから一か月で数学の二年分を取り戻し、三年の一学期中間テスト数学は満点でした。
この時も例の体育教師登場。
「カンニングしたろ。急にこんな点取れるわけない」
数学って人の答案見る以外にどうやってカンニングすれば満点取れるんですかね。学年に満点が僕だけなことを確認して生活指導室から堂々と退室しました。
最終的に高校入試で都内のとても自由な校風の付属高校にご縁があり入学することとなりました。起爆剤となった体育教師には
「覚えてますか。僕に行く高校なんてないって言ったこと。てめぇとは頭の作りが違うんだよ!」
今でも憎々しげに僕を見ながら言葉もなかった教師の顔を覚えています。
何十年か経った現在でも彼のことは嫌いです。典型的な自分エライ系の教員でした。ただ、彼の一言があったからこそ僕は今の人生を送れています。嫌いですが感謝の気持ちはとても強く持っています。
もし今話すことがあれば「先生あざっす」くらいは言うかもしれませんね。